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ジオパークの専門員が教員特別免許状を授与されました

とかち鹿追ジオパークの金森晶作・環境科学専門員が、令和4年3月24日付けで北海道教育委員会より小学校教諭、中学校教諭および高等学校教諭の特別免許状を授与されました。いずれも、科目は理科です。
金森専門員は、これまでも総合的な学習の時間や、地学、総合理科等の科目で、地域の小学校、中学校、高校でのゲスト講師として教育活動に携わってきました。今回の特別免許状授与により担当出来る授業の幅が広がりました。
金森専門員は、雪氷学・地球システム科学を専門とし、北海道大学大学院で氷河に関わる研究で博士号を取得しました。その後、公立はこだて未来大学で特別研究員として、約10年間にわたり、はこだて国際科学祭をはじめとする地域ぐるみの科学技術コミュニケーション活動を推進、2018年から2020年にかけては、第60次南極地域観測隊で越冬隊員としてモニタリング観測業務に従事するなど、地球科学分野の研究活動、社会と連携した教育活動で多彩な経験を有しています。2020年10月より鹿追町に勤務し、とかち鹿追ジオパーク推進協議会の一員としてジオパーク活動に携わっています。
今後、その専門性と経験をさらに活かし、特に鹿追町内の各学校と連携しての教育活動に取り組んでいきます。

特別免許状制度は、担当する教科に関連する専門的な知識技能や経験を有している人を教員として学校に迎え入れるための仕組みです。
令和3年に、文部科学省から特別免許状の授与に関する指針が改定され、授業に携わった経験時数等の条件が緩和されることとなり、金森専門員のように専門性を持つ社会人への門戸が広がりました。
今回は、博士号を有し、とかち鹿追ジオパークの学術的な専門員として活動する金森専門員に対して、鹿追町教育委員会のコーディネートで教育長をはじめとする鹿追町関係各所からの推薦を受けられることとなり、特別免許状の申請が実現しました。書類審査等を経て北海道教育委員会による教育職員検定に合格し、授与されたものです。文部科学省が、学校教育で社会人の活用を促進しようとする中で、地域ぐるみでの教育を推進するジオパーク活動関係者への授与事例となりました。

参考:文部科学省 特別免許状及び特別非常勤制度について