ことなる時代の火山活動
南ペトウトル山(右写真)・北ペトウトル山は約30~10万年前という、然別湖周辺の山の中では古い時代の火山活動によってつくられた山です。(旧期然別火山群)
成層火山と呼ばれる、同一の火口からの複数回、噴火が起こり、溶岩や火山砕屑物などが積み重なり形成された円錐状の火山です。
南ペトウトル山は、粘り気の少ない溶岩が複数回噴火することによって作られた火山(成層火山)です。
西ヌプカウシヌプリ・東ヌプカウシヌプリ・白雲山・天望山(右写真)は約6万年前~1万年前の火山活動によって誕生しました。(新期然別火山群)
これらの山々は、粘り気の強い溶岩が噴出後流れずにその場で盛り上がってできた火山(溶岩ドーム)です。
火山がつくった然別湖
新期然別火山の火山活動によって、成長した溶岩ドームが川をせき止め、然別湖が誕生しました。
溶岩ドームがつくる地形
然別火山群の山中には、大きな岩がゴロゴロと積み重なった地形があります。専門用語で岩塊斜面(がんかいしゃめん)またはガレ場と呼ばれているこの地形は、溶岩が崩れてできたものです。
然別火山群の岩塊斜面は、「自破砕」「凍結破砕」2つのでき方によってつくられたと考えられています。
自破砕
地表に出た熱い溶岩が急激に冷やされ、縮むことで溶岩に亀裂が入り、その亀裂に沿って岩が剥がれました。
凍結破砕
最終氷期の気候の影響を受けて、溶岩の亀裂に入った水が凍り膨張して岩を割りました。