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愛らしい姿と鳴き声でファンが多いナキウサギは、然別湖の森を代表する生き物です。
ここでは、ナキウサギの生態や観察のポイントを紹介します。

ナキウサギ観察のポイント

ナキウサギはどんな所に住んでるの?鳴き声は?

 ナキウサギは岩がゴロゴロとした場所をすみかにしています。体長15cmほどの大きさで警戒心が強いため、ナキウサギを探す時は離れて静かにが鉄則です。鳴き声は「ピィッ、ピィッ」や「ピチィ」という高い声で、小さい体の割に大きな声です。岩場全体をながめて、動く個体にアンテナを張っていると見つけやすいです。然別火山群の一帯がナキウサギの生息地になっています。
 観察・撮影する際は、自然環境に影響を与えないように道路や登山道から外れないように注意してください。

ナキウサギの観察や撮影の際のお願い

1.植物を踏まない
ガレ場には多くの植物(コケ、シダ類を含む)が生息しています。これらの植物はすべてこの場所の大切な生態系の一部です。 残念ながらここ数年で踏みつけにより植物が減少し、土がむき出しになってしまった場所が増えています。

2.岩をたたかない、静かに歩く
大きな音や振動はナキウサギにストレスを与えます。 移動する時も、足元の植物を踏まないようにゆっくりと。

3.近づきすぎない
ナキウサギの行動を妨げる原因になることがあります。 一定の距離をとり、静かに観察しましょう。

4.ごみを捨てない
人が持ち込んだものは、すべて持ち帰りましょう。 岩の隙間にごみが捨てられていることもありました。また、山中にトイレはありませんので、必ず携帯トイレを持参し、使用後はご自宅までお持ち帰りください。

5.食べものを与えない
野生生物に大きな影響を与え、あるべき生態系の姿を乱すことにつながります。

6.混雑している時は、長時間滞在しない
限られたスペースにたくさんの人がいることで、植物を踏みつけることになったり、ナキウサギの行動 に影響を与えてしまうこともあります。状況に合わせて、譲り合いながら過ごしましょう。

ナキウサギの生態について

ナキウサギは数万年前の昔、海水面の低下によりユーラシア大陸と北海道が繋がっていた氷期にマンモスなどと共にやってきました。その後、地球が温かくなるにつれ、海水面が上昇し切り離されて北海道に残りました。

ナキウサギは岩のゴロゴロとした場所にのみ生息し、涼しい場所を好むことから、北海道では標高の高い山など限られた場所でしか見ることができません。然別湖周辺にはナキウサギの好む環境が揃っています。

ナキウサギは一見ネズミのように見えますが、ウサギ目ナキウサギ科のれっきとしたウサギの仲間です。理由はウサギのように上の門歯(前歯)が二重になっているからです。しかし昔は「岩鼠」「ゴンボネズミ」などと呼ばれていたので、ネズミの仲間と考えられていたようです。

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金森

然別風穴地帯では、斜面に開いている穴に手をかざしてみましょう。冷たい風を感じることができると思います。この穴のことを風穴といいます。とかち鹿追ジオパーク推進協議会では、東ヌプカウシヌプリの風穴を訪ねる夏の風穴ツアーを開催しています。詳しくはお知らせをご覧ください。

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