今回は登山好きの方向けのご紹介です。然別湖周辺には登山道が整備された山がいくつかありますが、その中で秋の登山におすすめなのが西ヌプカウシヌプリ山です。写真映えするのは、まず、その眺望。登山道が十勝平野の側についているので、裾野へと移ろう紅葉の様子を見ることが出来ます。
木々の葉が落ちた斜面で、白い樹皮のダケカンバがむき出しとなり、山肌に白い模様が浮かぶのも美しいものです。
また、山頂部からは西方には冠雪時期の十勝連峰を望むことが出来ます。
ジオパーク的な見どころは、岩がゴロゴロと広がる岩塊斜面です。西ヌプカウシヌプリ山をはじめとする然別火山群は、溶岩ドームというタイプの火山です。西ヌプカウシヌプリ山頂下の登山道は崩れた溶岩がむき出しとなった斜面にあります。岩の隙間は冷気を溜めやすく、夏の間には冷たい風が吹き出す風穴となっている場所もあります。その冷涼な環境から、大雪山ではより高い標高の場所でよくみられるような高山植物やコケが見られたりもします。
夏山登山シーズンの締めくくりにいかがでしょうか。
※岩場では、植物を踏まないよう特に気をつけましょう。高山植物は踏圧に弱く、植生の回復に何年もかかります。
※登山は危険を伴います。特に10月は寒くなり雪が降る場合もあります。天気予報に留意し、またご自身の経験と体力に見合った行動を心がけましょう。
関連サイト
西ヌプカウシヌプリ|とかち鹿追ジオパーク ジオサイト紹介
本投稿は広報しかおい2021年10月号掲載「ジオパーク的写真映えスポット 西ヌプカウシヌプリ山登山道」を再構成したものです。
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